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「リスクに効く薬」保険のプロがあなたの不安を解消します。
生活にはリスクが付き物。特にアメリカでは、小さな事でも訴訟に発展する場合があります。でも保険の知識さえあれば、対処できる事も多くあるのです!このコラムでは、皆さんの不安に効く保険の処方箋を提供します。
Vol.9 : 自動車保険の補償額について
アメリカの自動車保険は大変複雑です。 安い保険料を宣伝して、低いリミットの保険を販売している会社も多くありますが、もしもの時に十分にカバーしなければ保険の意味がありません。 今回は補償額についてお答えします。
- Q ...
- 州で規定しているリミットで加入していると法律上問題ないと聞きましたが、本当に大丈夫なのでしょうか?
- A ...
-
州の規定リミットでは低すぎます。
カリフォルニア州の最低リミットでは、- 対人一人に付き
- 一事故に付き
- 対物一事故に付き
- $15,000
- $30,000
- $5,000
となっております。
このリミットで加入していれば、DMVの規定は満たします。 しかし、日本円にして換算してみてもお分かりでしょうが、このようなリミットでは十分とは言えません。 この法律はかなり昔に設定され、リミットの改定がされていません。
- Q ...
- 事故を起こして、相手への賠償額が保険のリミットを超えてしまった場合はどうなるのでしょうか?
- A ...
-
保険会社は加入しているリミットまでしかカバーしません。 そのリミットで十分にカバーしない場合には、相手側から支払い請求されます。 請求に応じない場合には訴訟になり、資産を失う恐れもあります。 将来の収入からも差し引かれる恐れもあります。
- Q ...
- いくらの補償額で加入すれば良いのでしょうか?
- A ...
-
個人によって状況が違いますので一概には言えません。 大きな資産をお持ちの方には大きな補償額が必要です。 ビジネスや家を所有している人は特に大きな補償をお勧めします。
最低でも、
- 対人一人に付き
- 一事故に付き
- 対物一事故に付き
- $100,000
- $300,000
- $50,000
以上のリミットでお勧めします。
自動車保険で加入できる最大リミットも限られており、その額よりも高い補償が必要な場合にはアンブレラ保険を追加します。 アンブレラ保険は、自動車保険や家屋保険に含まれる対人、対物のリミットを超過した場合に適用します。 アンブレラ保険のリミットは $1,000,000 や $2,000,000 で選ばれる事が多いですが、必要に応じてもっと高いリミットでも加入できます。
理想的な加入例 :
【自動車保険】- 対人一人に付き
- 一事故に付き
- 対物一事故に付き
- $250,000
- $500,000
- $100,000
【アンブレラ保険】- 一事故に付き
- $1,000,000
自動車保険は法律上義務付けられているから加入するのではありません。 事故を起こした時に相手の損傷をカバーし、自分と家族を守る為に加入します。 せっかく保険に加入しても十分にカバーせず、訴訟に巻き込まれてるのであれば加入する意味がありません。 低いリミットと高いリミットでの年間の保険料の差は数十ドルから数百ドルです。 数百ドルの節約の為に、数万ドルの訴訟では割に合いません。 現在お持ちの保険リミットが十分でないようであれば、是非リミットを引き上げる事をお勧めします。 リミットを上げる場合は、保険会社を変更した方が安い場合もあります。 是非エージェントにご相談下さい。
- 今回の保険用語 : 「Combined Single Limit」
-
自動車保険の対人・対物のリミットは “Split Limit” と “Combined Single Limit” の2つあります。 “Split Limit” は本文で紹介したように、対人一人に付きいくら、一事故に付きいくら、対物いくら、という感じで3つのカテゴリーに分かれています。 それに比べて、“Combined Single Limit” では、対人、対物をあわせていくら、というように最高額のみ設定され、そのリミット内でどのカテゴリーにも適用します。 例えば、“$300,000 Combined Single Limit” の場合では、対人・対物あわせて30万ドルまでカバーします。 一人に付きいくら、対物でいくらという上限がありませんので、30万ドルを用途に合わせて使えます。
Updated on 2010/ 7/ 29
Columnist's Profile
- ダイワ保険代理店(Daiwa Insurance Marketing, Inc.)
個人用、企業用など全ての保険を取り扱う総合保険代理店。多数の保険会社の商品を扱い顧客のニーズにあった商品を迅速、丁寧に提供する。全ての保険を取り扱う為、ダイワ一社で全て任せることが出来るのが特徴。
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Back Issues
BACK ISSUES- Vol.1 : 自動車保険の適用範囲について
- Vol.2 : どうする!? 事故処理
- Vol.3 : 医療保険、不安解消!
- Vol.4 : そろそろ生命保険を考えよう!
- Vol.5 : 必要です、レンター保険
- Vol.6 : 子供が免許取得、どうする自動車保険?!
- Vol.7 : 自動車保険 - 車の使用目的を明確に伝える
- Vol.8 : 海外旅行者保険 - アメリカから海外に出る時に備えて
- Vol.9 : 自動車保険の補償額について
- Vol.10 : 複数保険加入割引(Multi-Policy Discount)を利用する
- Vol.11 : 医療保険に賢く加入する
- Vol.12 : 自動車事故 無保険者にあてられた場合
- Vol.13 : 生命保険を貯蓄に使う!
- Vol.14 : 保険診断してますか?
- Vol.15 : 洪水保険について
- Vol.16 : Personal Liability保険について
- Vol.17 : 緊急ロードサービスについて
- Vol.18 : 新しい医療保険制度について
- Vol.19 : 自動車保険の見直しについて
- Vol.20 : アンブレラ保険について
- Vol.21 : やらなきゃ損、IRAを始める!
- Vol.22 : 車を他人に貸す前に
- Vol.23 : Annuity: 将来の為に蓄える!